「SEOのこともっと勉強したいけど、この本ちょっと高いんだよなぁ・・・」
「無料版だけで十分じゃない?」
そんなあなたのために、元新聞記者の私、中里圭がWebで公開されている無料版と書籍版の違いをまとめました。
内容から本のサイズ、重さまで。
ぜひ購入の際の参考にしてください。
「沈黙のWebライティング」とは?
SEO、ウェブの文章術に興味のある方はすでにご存じでしょう。
この作品は2016年にサイト上で初公開され同年、書籍化されました。
著者は松尾茂起氏。インパクトのある作画は上野高史氏です。
松尾氏はWebプランニングチーム「ウェブライダー」を率いており、数々のサイトをGoogle検索1位に導いています。
「沈黙のWebライティング」は人間の記憶に残りやすいといわれる「ストーリー形式」を用いています。
そのため、むずかしい内容も抵抗なく読み進めることができます。
「沈黙のWebマーケティング」の続編
本書は2014年にWeb上で公開された「沈黙のWebマーケティング」の続編です。
「…マーケティング」も同様にストーリー形式で展開され、オーダー家具「マツオカ」を舞台に、主人公、ボーン・片桐と巨大IT企業との激闘を描いています。
こちらも2015年に書籍化されました。
著者の松尾氏は先日、以下のようなツイートをしました。
発売開始から数年たっても売れ続けているといいます。
その内容がいまだに、サイト運営に有効であることの証しといえるでしょう。
追記:2020年9月24日、Amazon限定の「アップデート・エディション」が発売されます。
※すぐに読みたい場合はKindle版(電子書籍)がおすすめです。
「沈黙のWebライティング」あらすじ
舞台は栃木・須原の温泉旅館「みやび屋」。
「みやび屋」の女将、サツキは半年前に両親を亡くし、ひとりで老舗の旅館を切り盛りしていた。
しかし、旅館のサイトからの予約数は減る一方・・・
サツキは自分の力不足に思い悩んでいた。
そんなおり、東京でミュージシャンを目指していた弟・ムツミが帰ってきた。
音楽の道をあきらめ、旅館を一緒に手伝ってくれるという。
さっそく「みやび屋」のサイトの手直しを始めるムツミ。
その時・・・
「女将はいるか」
パートナーのヴェロニカとともに現れたのは、世界最強のWebマーケッター「ボーン・片桐」だった。
「この旅館のサイトは危ういぞ」
ボーンとは一体何者なのか。そしてなぜ、「みやび屋」に姿をあらわしたのか・・・
詳しくはWeb版を読んでいただいた方が早いですね(笑)
※すぐに読みたい場合はKindle版(電子書籍)がおすすめです。
「沈黙のWebライティング」目次
無料のWeb版はエピソード1~7の構成です。
書籍版では新たにエピソード8(エピローグ)が加筆されています。
- エピソード1「SEOライティングの鼓動」
- エピソード2「解き放たれたUSP」
- エピソード3「リライトと推敲の狭間に」
- エピソード4「愛と論理のオウンドメディア」
- エピソード5「秩序なき引用、失われたオマージュ」
- エピソード6「嵐を呼ぶインタビュー」
- エピソード7「今、すべてを沈黙させる・・・!!」
- エピローグ「沈黙のその先に」 ※書籍版のみ収録
書籍版のデメリット
- お金がかかる
いちばん大きなデメリットはここですね。
税別2000円はなかなかです。
多くのライティング本が1500円前後なので、少し割高に感じる方もいるかもしれません。
- 重い、大きい
サイズはたて約21㎝、よこ約15㎝、厚さ約3㎝。
いわゆる「A5判」です。A4コピー用紙の半分、一般的な教科書の大きさです。
重さは約720グラム。
全631ページのボリューム。
まあまあの存在感ですね。
でも、書籍版にしかないメリットも、もちろんあります。
書籍版メリット①「エピソード追加」
さきほども触れましたが、新たにストーリーが加筆されています。
無事、目的の「チップ」を探し出すことに成功したボーンたち。
無料版はここでエンディングを迎えます。
しかし、追加エピソードではボーンの「驚くべき真実」が明かされています。
いずれ発表されるかもしれない「続編」に、大きく関わるであろう「真実」は書籍版でしか読めません。
書籍版メリット②「購入者特典」
本作にはたびたび「マインドマップ」が登場します。
マインドマップとは情報や思考をつなぎ合わせ、1枚の地図のようにまとめたものです。
サイト運営、記事作成を行なう上で、必要なポイントを整理するのに便利です。
書籍版の購入者は本作に登場するマインドマップ、そしてその「フォーマット」を無料でダウンロードできます。
ダウンロードするには書籍に記載の「特設ページ」で「パスワード」を入力する必要があります。
また、作中に登場する各種ツールへも「特設ページ」のリンクから飛ぶことができます。
書籍版メリット③「ヴェロニカ先生の特別講義」
ここがもっとも大きなメリットです。
ストーリーを読むだけでは分かりにくいWebライティングのポイントを、ボーンの恋人、ヴェロニカが詳しく教えてくれます。
その総ページ数は約「100ページ」
でも、まず肝心なのはその「文字数」です。
一般的な文章術の本の、1ページ当たりの文字数を「350」とします。
それに対して、ヴェロニカ先生の特別講義はざっくりですが2倍の「700」といったところでしょうか(あくまで概算です)。
もちろん書籍により異なります。
しかし、およそ実質「200ページ分」の情報が加筆されていると考えれば、お金を払う価値はあるのではないでしょうか。
- 特別講義①「SEOを意識したコンテンツを作るカギ」
- 特別講義②「USPを最大限に活かすコンテンツ」
- 特別講義③「分かりやすい文章を書くためのポイント」
- 特別講義④「論理的思考をSEOに結び付ける」
- 特別講義⑤「オウンドメディアに必要なSEO思考」
- 特別講義⑥「SEOに強いライターの育成法」
- 特別講義⑦「バズにつながるコンテンツ作成のコツ」
実用的な、詳しい解説
「文字数のことは分かった。でももっと大切な『中身』はどうなの?」
ごもっともです。
一例を挙げましょう。
ヴェロニカ先生は特別講義①で「SEO」について詳しく解説しています。
SEOとは「検索エンジン最適化」のことです。
主としてGoogle、Yahooの検索結果の上位に、サイトや記事を表示させる施策をいいます。
ヴェロニカ先生の講義①は以下の流れで進みます。
- なぜSEOを意識したライティングが必要なのか
- Googleから評価されるコンテンツの作り方
- Googleがユーザーの利便性を最優先に考える理由
- 検索者にとって利便性の高いコンテンツとは?
- 検索意図を推測する方法
- 検索意図に合った情報を集める大切さ
これらを実在するサイトを例にとり、具体的に解説しています。
その内容は深く、多岐にわたります。
「つねにパソコンの脇に置き、いざという時にすぐ調べられる」
この点も書籍版のメリットといえるでしょう。
さらなる続編に期待
シリーズ第2作の「沈黙のWebライティング」ですが、「シリーズ第3作」の発表もおおいに期待できます。
なぜならば、加筆された「エピローグ」において、続編が示唆されているのです。
最後のワンシーンにある文字は
「to be continued !」
その時のためにも「沈黙のWebライティング書籍版」はぜひ読んでおきたいですね。
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